家族で確認しておきたい防災メモの作り方|いざという時に使える緊急連絡ページ

防災・備え
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震災のとき、わたしがいちばん後悔したのは、「家族との連絡手段を決めていなかった」ことでした。

当時は携帯電話はありましたが、災害時はほぼつながらないといっていいでしょう。固定電話は不通、公衆電話も少なく、あっても多くの人が並んでいました。離れて暮らす家族の安否がわかるまで、何日も生きた心地がしませんでした。

「あらかじめ集合場所と連絡方法を決めていれば、もっと早く安心できたのに」――この後悔から、わたしは家族で防災メモを作って、年に2回は更新する習慣を続けています。

今日はそのメモの作り方と、いざというときに開けば使える緊急連絡ページを一緒にお届けします。このページをそのまま印刷して、冷蔵庫や防災リュックに貼っておけば、家族みんなの安心材料になります。


【保存版】いざというときに使える緊急連絡ページ

まず覚えておきたい3つの番号

火災・救急・事件、命にかかわる緊急時はこの番号です。家族全員が、特に小さなお子さんも覚えておきましょう。


🚒 火災・救急車

119

火事のとき・急病・大ケガのとき。「火事です」「救急です」を最初に伝えるのがコツ。場所と状況を落ち着いて伝えてください。


🚓 警察

110

事件・事故・不審者のとき。災害時の人命救助でも対応してくれます。


🌊 海上保安庁

118

海・川での事故、油流出など。海岸近くにお住まいの方は覚えておきましょう。


災害時の家族連絡:これを家族で決めておく

📞 災害用伝言ダイヤル

171

被災時に電話回線がつながりにくい状態になっても、伝言を録音・再生できる、NTTのサービスです。

使い方は簡単4ステップ

  1. 「171」にダイヤル
  2. 録音は 「1」、再生は 「2」 を選択
  3. 自分または相手の 電話番号(市外局番から) を入力
  4. 30秒以内で伝言を録音 / 再生

例:「お母さんは無事です。○○小学校に避難しています」

毎月1日と15日は体験利用日です。ぜひ家族で練習してみてください。


📱 災害用伝言板(web171)

https://www.web171.jp/

スマホ・PCから文字で伝言を残せるサービス。電波状況がよくないときも、データ通信なら使える可能性があります。


📲 携帯各社の災害用伝言板

各キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)の専用アプリでも、災害用伝言板が使えます。家族のスマホに事前にアプリを入れておくと、いざという時に役立ちます。


公的な防災情報を得る場所

🌐 内閣府防災情報のページ

https://www.bousai.go.jp/

🌐 気象庁(警報・注意報)

https://www.jma.go.jp/

📺 NHKニュース・防災アプリ

公式アプリをスマホに入れておくと、緊急速報がプッシュ通知で届きます。


自分の街の連絡先(メモ用)

このページを印刷して、ご自宅の情報を書き込んでください。

項目 連絡先
自宅住所 _______________________
最寄りの避難場所 _______________________
自治体の防災担当窓口 _______________________
かかりつけ病院 _______________________
かかりつけ薬局 _______________________
管理会社・大家 _______________________
保険会社(火災・地震) _______________________
子どもの学校 _______________________
近所の頼れる方 _______________________

家族の連絡先(メモ用)

名前 続柄 携帯番号 勤務先・学校
____ ____ ____ ____
____ ____ ____ ____
____ ____ ____ ____
____ ____ ____ ____

集合場所・避難場所のメモ

状況 場所
第1集合場所 ____________
第2集合場所(第1がダメな時) ____________
一時避難場所 ____________
広域避難場所 ____________
災害時の宿泊先候補(親戚など) ____________

ここまでが「印刷して貼っておく緊急連絡ページ」です。ここからは、このページを家族で完成させるための作り方のコツをご紹介します。


防災メモを家族で作る手順

ステップ1:避難場所を「3か所」決める

避難場所は、1か所だけではなく複数決めておくのがコツです。

  • 一時避難場所:地震直後、まず集まる近くの広場(公園、学校の校庭など)
  • 広域避難場所:火災の延焼など、より安全な場所への二次避難先
  • 避難所:宿泊できる体育館や公民館

それぞれの場所は、自治体の防災マップで確認できます。お住まいの市区町村のホームページで「ハザードマップ」「防災マップ」と検索してみてください。

家族みんなで実際に歩いてみることが大切です。地図上では近くても、実際には道が狭かったり、危険な場所があったり。昼と夜の両方で経路を確認しておくと安心ですね。

ステップ2:集合場所を「家族のルール」で決める

被災時、家族がバラバラの場所にいる可能性が高いです。だからこそ、

  • 第1集合場所:避難場所のどこに集まるか具体的に
  • 第2集合場所:第1がダメだった場合の代替地
  • 「○時間以内に集まれなければ次の場所」といったルール

我が家では、

  • 第1:近所の小学校の正門前
  • 第2:近所の○○公園のブランコ前
  • 第3:実家のある△△市

と段階的に決めています。「正門前」「ブランコ前」のように具体的にしておくと、広い場所でもすれ違いを防げます。

ステップ3:連絡方法を「3パターン」用意する

連絡手段は、ひとつに頼ると危険です。最低3つは用意しましょう。

パターン1:スマホで直接連絡

  • 電話、SMS、LINE、メール
  • 電波状況が悪いときはSMSやLINEがつながりやすい場合も

パターン2:災害用伝言ダイヤル(171)

  • 電話回線が混雑している中でも使える
  • 家族の中で「誰の番号で伝言を残すか」を決めておく
  • 我が家は「父の携帯番号」に統一

パターン3:遠方の親戚を中継地点に

  • 被災地外の親戚に「みんなここに連絡を入れる」ルール
  • 親戚同士で情報共有してもらう
  • 阪神大震災のときも、これで助かった家族が多くいました

ステップ4:持病・薬の情報を整理

家族に持病がある方がいる場合、災害時の医療確保は本当に大事です。

メモに書いておくべきは、

  • 病名(具体的に)
  • 服用中の薬の名前と量
  • 処方している病院・主治医名
  • アレルギー
  • 血液型
  • 緊急時の連絡先

お薬手帳のコピーまたは写真をスマホに保存しておくのもおすすめ。スマホがダメになっても困らないよう、紙でも残しておきましょう。

特に糖尿病・心疾患・てんかん・喘息などの持病がある方は、薬の予備を最低1週間分は防災リュックに入れておくと安心です。

※薬の保管・使用については、必ず医師・薬剤師にご相談ください。

ステップ5:子どもがいる家庭の追加メモ

お子さんがいるご家庭は、追加で決めておくことがあります。

  • 学校・幼稚園の引き取りルール
  • 誰が引き取りに行くか(夫婦どちらが優先か)
  • 引き取り代理人の登録(祖父母など)
  • 学童保育の対応
  • 塾・習い事先での対応
  • 子ども自身が知っておくべき情報(自宅住所、保護者の名前、電話番号)

特に小さなお子さんには、自分の名前・住所・親の名前を口で言えるように練習しておくのが大事です。身分証カードを持たせておくのも有効ですね。

ステップ6:高齢者がいる家庭の追加メモ

ご高齢の家族がいる場合、

  • 要支援・要介護の認定情報
  • デイサービスやヘルパーさんの連絡先
  • 入れ歯・補聴器・メガネの予備
  • 介護用品のストック
  • 避難時の移動手段(車椅子・歩行補助具)
  • 自治体の災害時要援護者登録

多くの自治体には「災害時要援護者名簿」という制度があります。事前に登録しておくと、災害時に近隣の支援者や行政が安否確認に来てくれる場合があります。お住まいの市区町村の窓口に問い合わせてみてください。

ステップ7:ペットがいる家庭の追加メモ

ペットも大切な家族です。

  • ペットの種類・名前・年齢・体重
  • ワクチン接種記録のコピー
  • マイクロチップ番号(あれば)
  • かかりつけの動物病院
  • 持病・服用薬
  • ペット同伴可の避難所(事前に自治体に確認)

阪神大震災のときも、ペット同伴の避難で困っている方を多く見ました。最近はペット対応の避難所も増えていますが、事前確認は必須です。

ステップ8:近所との関係も「メモ」しておく

被災時、いちばん頼りになるのはご近所です。

  • 近所の名前と部屋番号(マンション)
  • 高齢の方が一人暮らしの家
  • 子育て世帯
  • ペットを飼っている家
  • 町内会・自治会の連絡先
  • 防災訓練の日程

「困ったときは助け合いましょう」とひと言交わしておくだけでも、大きな安心につながります。普段からの挨拶が、いざというときの命綱になることもあります。

ステップ9:防災メモはどこに置く?

せっかく作ったメモも、どこにあるか分からなければ意味がありません。

我が家の保管場所は、

  • 冷蔵庫の扉に1枚(家族が見やすい)
  • 玄関の収納に1枚(持ち出しやすい)
  • 防災リュックの中に1枚
  • 各家族のスマホに写真で保存
  • 遠方の親戚にも1枚預ける

紙+スマホ+親戚預け、の三重構造にしておくと、どれかひとつが失われても情報が残ります。

ステップ10:個人情報管理に注意

防災メモには、住所・電話番号・持病など、個人情報がたくさん含まれます。

注意点として、

  • SNSにそのまま投稿しない
  • 公共の場(カフェなど)に置き忘れない
  • 不要になったものはシュレッダー処分
  • 写真でクラウド保存する場合はパスワード保護
  • 家族以外には見せない

便利さと安全のバランスを意識して、扱ってくださいね。

ステップ11:年に2回の更新を習慣に

電話番号、住所、家族構成、薬の処方……これらは時間とともに変わります。

我が家では、

  • 3月(防災備蓄チェックの時期)
  • 9月(防災の日のあたり)

この2回、家族会議で防災メモを更新しています。所要時間は30分くらい。ピザでも頼んで、家族イベントとしてやると続けやすいですよ。

ステップ12:実際に「訓練」してみる

メモを作るだけで終わらせず、年に1回は実際の訓練もしてみてください。

  • 避難場所まで実際に歩く
  • 災害用伝言ダイヤル(171)を体験
  • 防災リュックを背負って動いてみる
  • 家具の固定が緩んでいないかチェック
  • 消火器の使い方を再確認

「やったことがある」と「初めてやる」では、被災時の動きがまったく違います。年に1回30分でいいので、家族で訓練の時間を取りましょう。


最後に:被災経験者として伝えたいこと

阪神大震災のあと、わたしは「備えていなかった」ことを心から悔やみました。命があったのは本当に運が良かっただけ。家族みんなの無事を確認できたのは、本当に偶然の連続でした。

「いつか起きるかも」を、「今日から備える」に変えてください。

特別なことをする必要はありません。今日この記事を印刷して、家族で30分だけ話し合うこと。それだけで、未来の家族の安心は大きく変わります。

冷蔵庫に貼ったメモは、家族の命を守るお守りになります。ぜひ、今日から始めてくださいね。


まとめ:防災メモは「家族の絆」の確認書

家族で確認しておきたい防災メモの作り方は、

  • 緊急電話番号(119、110、118、171)を覚える
  • 避難場所を3か所決める
  • 集合場所を具体的に
  • 連絡方法を3パターン用意
  • 持病・薬の情報を整理
  • 子ども・高齢者・ペットの追加情報
  • 近所との関係も把握
  • メモは複数の場所に保管
  • 個人情報管理に注意
  • 年に2回更新
  • 実際に訓練してみる

防災メモは、ただの紙ではなく、「家族で命を守る約束」だと思っています。今日が、その第一歩になりますように。


注記

  • 本記事は阪神大震災を経験した筆者の体験と、内閣府・各自治体・NTTなどの公的情報に基づく内容です。
  • 災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板(web171)の最新情報はNTT東日本・西日本の公式サイトでご確認ください。
  • 避難場所、避難所、ハザードマップは各自治体のホームページで最新情報をご確認ください。
  • 持病・薬の情報管理は、必ず主治医・薬剤師にご相談のうえ準備してください。
  • 個人情報の取扱いには十分ご注意ください。SNSへの掲載や紛失にご留意ください。
  • 緊急時は、自分の身の安全を最優先に行動してください。